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between anthropology, primatology and management of technology

書評: How Google Works & Whiplash: How to Survive Our Faster Future(邦題:9プリンシプルズ)

久々に本を読んだので紹介。Googleの元CEOであるエリック・シュミットの「How Google Works」と、MITメディアラボ所長の伊藤穰一の「9プリンシプルズ」。前者は「魅力的なプロダクトを世に生み出すための組織・文化作り」、後者は「目まぐるしい変化に立ち向かうための指針」をテーマとしており、立て続けに読むと繋がる部分も多かった。 

「How Google Works」では、「オープンな空気作り」や「20%ルール」をはじめとした、イノベーションを起こすための仕組み・取組みが紹介されている。取組みそれ自体は恐らく他の組織でも行われつつあると思うが、Googleの凄さはそれぞれの取組みを「文化」として定着させている点にあるのかもしれない。どうすれば「文化」の域まで辿り着けるのかはよくわからないが、やはりトップのカリスマ性によるのだろうか。。

「9プリンシプルズ(原題:Whiplash: How to Survive Our Faster Future)」では、先の見えない変化に立ち向かうための「9つの指針」とそれぞれの事例が紹介されているが、個人的には指針そのものよりも事例(国際的な合成生物学の大会であるiGEMや深センでのモノづくりの話、光遺伝学の話など)の方が興味深かった。なお、訳が酷くずっと読んでいると疲れるので、Kindleよりも紙の本で好きな所だけかいつまんで読むのをおすすめする。

9プリンシプルズ:加速する未来で勝ち残るために

9プリンシプルズ:加速する未来で勝ち残るために