2016-01-01から1年間の記事一覧
仕事でDue Deligence(企業の価値・リスク評価)に何回か携わった割に、バリュエーション周りをきちんと勉強したことが無い事に気が付いたので、森生明氏の「バリュエーションの教科書」を読んでみた。これまで読んだ企業価値評価周りの本では一番楽しく読め…
「技術経営(Management of Technology)」を大学院での専門にしたいと思い続けていた一方、自分の中で「技術経営」という言葉の定義が非常に曖昧だったので、丹羽清の「技術経営論」を読みながら自分が何をしたいのかを再考する事にした。本書における技術…
昔から「(読むだけの)読書」を趣味としてきたが、娯楽/暇潰しとして小説・科学書を読むか、実利を求めて経営書を読むかのどちらかで、新書を読む機会はあまり多くなかった事に気が付いた。高校生ぶりに腰を据えて本を読む時間ができたため、言われなくても…
今日の記事は原田マハ「暗幕のゲルニカ」を紹介。Kindle版がなかなか出ないため、家族に頼んで空輸してもらった一冊。著者の原田氏は、かつて美術館に勤めており、2002年以降はフリーのキュレーターとしても活躍している事から、小説内に出てくる美術関連の…
「ゼンデギ」に次ぐ2冊目のイーガン作品として「しあわせの理由」を読んだ。SF界では(特に表題作の)評判が高いが、個人的にはケン・リュウの「紙の動物園」や山本弘の「アイの物語」など、もう少し情緒的なSFの方が好きかもしれない。面白かった順に並べる…
今日の記事では、伊藤計劃氏が追及していたテーマでもある「テクノロジーが人間をどう変えていくか」という問いに対する8作品を集めた「伊藤計劃氏トリビュート」を紹介。アンソロジーでありながら700ページ以上もあり、かなり読み応えのある一冊だった。伊…
宇多田ヒカルが「Deep River」という曲を作るきっかけになった本、というのに惹かれて高校生の時に読んで以来、愛読書の一つになっている遠藤周作の「深い河」。散々人に薦めてきたが、何故好きなのかを聞かれると答えられないため、改めて感想を書いてみる…
今回取り上げる本は、かつて三井住友銀行頭取および郵政公社社長を務めた西川善文氏による「ザ・ラストバンカー」である。ユーグレナやLINE、メタップスなどのベンチャー企業CEOが推薦する本を集めた「新世代CEOの本棚」という本の中で、mixiの元社長である…
毎日新聞の「明治安田生命 遺伝情報、保険に活用検討 病気リスクで料金に差も」を読んで、とうとうこういう時代が来たか、と思った。23andMeやDeNAのMYCODEなどの遺伝子検査サービスが台頭する中、保険会社が遺伝情報をビジネスに取り入れようとするのは極め…
今回の記事では、世の中で起きている事を理解するための"コンテキスト"-教養的なものの身に付け方を試行錯誤するプロセスについて書いてみる。 海外オフィスに移ってから、ようやく政治経済周りのニュースを見る/読むようになった。社会人、特に私がいる業…
Amazonのレビューを眺めてから本を購入する、という悪癖があるのだけど、とある本のレビューの中に、日本思想論を語るに外せない本として、丸山真男の「日本の思想」が挙げられていたので読んでみた。全体的に難解だったが、日本人として読んで置いた方が良…
「日本人は英語が下手」と言われて久しい。日本の英語教育の問題点に関しては多くの議論がされてきた一方、”英語教育の必要性”に関してはあまり記事を見かけないと感じたため、最近の経験を踏まえながら考えてみる事にした(ここで言う”英語教育”とは”全国民…
先日発表された「IBM WatsonがソフトバンクのPepperを強化する」という記事を読んで思った事をつらつらと。2015年2月にPepperが発売されて以来約1年が経ち、10月からはユーザーとしてもPepperと触れる機会があったので、果たしてこの事業がどこに行きつくの…
普段のテーマとは若干外れるが、自分のキャリアを構築していく中での障害と、それを”障害”と感じてしまう背景にある思い込みの話。まとまりはないけれど、自分の備忘録も兼ねて感じた事を残しておく。 先日、毎年米国で開催されるConsumer Electronics Show…